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ニューノーマル時代のライブ配信 DXへの鍵とは?

DX推進

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みなさんは映像のライブ配信をご覧になったことはありますでしょうか。コロナ禍においてアーティストや芸能人のライブ、セミナーやイベントがライブ配信で行われることも多くなり、自然と触れる機会も多くなってきたと思います。

普段何気なく見ているこの「ライブ配信」もDXにおいては非常に重要な意味を持ちます。そこで今回は「ライブ配信」にはどのような種類があるのか。そして、DXの鍵となるポイントなどを詳しく解説していきます。

鈴木脩一

鈴木脩一

研究員/広報

調査概要


ライブ配信とは



ライブ配信とオンデマンド配信



ライブ配信とは、映像をリアルタイムで配信するサービスのことです。撮影を行いながらその場で配信を行うため、配信者と視聴者のリアルタイムでのコミュニケーションが出来ることが特徴として挙げられます。

また、ライブ配信より以前から活用されているのが「オンデマンド配信」です。
オンデマンド配信とは、あらかじめ録画した映像の動画ファイルをアップロードして、見たいときに見たい映像を再生することができるサービスを指します。

最近ではオフラインでの行動に制限がかかることが多くなっているため、リアルで人が集まるイベントに代わってライブ配信のニーズは高まる傾向にあります。

ライブ配信の種類



ライブ配信にはいくつかの種類があります。

・ライバー(※1)やインフルエンサーとの交流
・アーティストや芸能人のライブやコンサート
・オンラインセミナー

※1 ライブ配信アプリで配信を行う人、配信により収益を得ている人の総称



このように見てみると、趣味・娯楽・勉強と配信の内容には様々なものがあります。

配信方法として代表的なものはライブ配信の専用プラットフォーム「17LIVE」や「SHOWROOM」、Instagramのライブ配信機能「インスタライブ」、Web会議サービス「Zoom」の他、使用できるツールは数十種類にも及びます。

配信には無料配信と有料配信という大きな枠組みがありますが、配信者が視聴者から「投げ銭」と呼ばれる送金機能を使って配信中に収益を得る方法も主流です。

ライブ配信そのものに”交流のしやすさ”という特徴があります。投げ銭等の機能を使うことで収益を得た配信者はその収益を元に次から配信する映像コンテンツの質を高めていきます。視聴者はさらに充実した交流ができるようになるため、「憧れの人を見るだけではなく直接応援したい!」というファン共通の思いを叶えられる機能とも言えます。

ライブ配信のメリット


ライブ配信を活用するメリットは大きく分けて3つあります。

1 配信者と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションができる
2 場所の制限を受けにくく、コストを抑えやすい
3 アーカイブ配信として何度でも見直すこともできる

アーカイブ配信とは、ライブ配信した動画を録画保存して再配信する方法のことです。
ライブ配信の時間に視聴できなかった場合も、アーカイブ配信があることで視聴者はいつでもコンテンツを視聴できます。それにより総視聴数は上がり、配信者はより多くの視聴者にアプローチすることが可能です。

ここまでライブ配信の種類やメリットについてお話してきました。

次に、DX推進のためにライブ配信を活用した事例をご紹介します。

ライブ配信とDX



一見接点のないように思える「ライブ配信」と「DX」ですが、実は深い関連性があります。

活用事例



1.ライブコマース


ライブコマースとは、ライブ配信とECサイト(ネットショップ)を組み合わせた販売形態です。

特にアパレルの業界ではライブコマースの勢いが高まっています。” アパレルブランドのアカウントが主催する商品紹介のライブ配信を見て、商品を購入するサイトに遷移したことがある” という方も多いのではないでしょうか。

最近では様々な身長や体格のスタッフがライブ配信に出演する形態が主流となり、実際に試着できなくても、自分に合ったサイズ感や質感を想像しやすくなっています。また、商品についてコメント機能を使って質問することで、すぐに回答を得られるという点も支持される理由の一つです。

〈ライブコマースのメリット〉


1.双方向なコミュニケーションを取ることができる
2.配信を通して商品の詳細を確認できるため、信頼度が高い
3.場所を選ばず見ることができるため新しい客層と接点が出来る

以上のメリットが多くある反面、発信者は商品について正確に理解しておかなければ、ライブ配信中に間違った情報を伝えてしまうなどのトラブルにも繋がりかねないため注意が必要です。

DXを「デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革すること」と捉えた時、ライブコマースは販売・接客にDX化をもたらします。今後はアパレルに限らず、小売業界のDX化にライブコマースは欠かせない要素と言えるでしょう。



ウェビナー


ウェビナーとは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語で、オンライン上で開催されるセミナーのことです。

代表的なツールとして、「Zoomウェビナー」や「YouTubeライブ」、「Microsoft Teams」などがあります。

〈ウェビナーのメリット〉


1.会場費などのコストを削減できる
2.全国からの参加が可能で、集客がしやすい
3.新しい層にアプローチができる

ライブ配信であるウェビナーを活用することにより、会場の設営や手配、使用料等のコストを削減できるだけでなく、どこからでも参加者を募ることができます。
これまで招待を送っても参加が出来ていなかった参加者も気軽に参加できる仕様のため、ライブコマース同様、新規の層へアプローチしやすいことがメリットとして挙げられます。

このように、オンライン配信ならではのメリットを活かしてウェビナーに限らず、採用説明会や社内イベントなどをライブ配信化することでDXの推進に繋がります。


まとめ


今回は「ニューノーマル時代のライブ配信 DXへの鍵とは?」というテーマでお話してきました。

・リアルタイムでのコミュニケーションが可能
・商品の購買や、新たな集客に繋げることができる
・コストを抑えて業務を効率化できる

以上がライブ配信の大きな特徴です。これまで視聴者側として見ていた方も、配信側のメリットを知ることでよりイメージが湧いたのでは無いでしょうか。是非DX推進の鍵としてライブ配信に今後注目してみてください。


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