活用できるデータと記事

Report & Column

「音声技術」がDXを加速させる

DX推進生産性向上

SHARE

これまでDX先端研究所ではDXに関する様々な取り組み、特に視覚表現に関してご紹介してきました。今回は新たに注目される「音声」という観点でDXについて考えてみたいと思います。

調査概要

音声認識・音声入力による業務効率化


様々な業界で進められているDXですが、DXによる業務効率化はその重要な側面の一つです。音声認識・音声入力を活用することで、従来のキーボードやマウスによる入力に比べて、大幅な作業効率化を図ることができます。

例えば、コールセンター等で音声入力を活用することで、オペレーターが顧客からの電話をスムーズに受付、応対することができます。また、オフィス業務においても、音声入力を活用することで、データ入力や議事録の作成・などの業務を効率化することができます。



音声メディアを活用した情報伝達


ラジオやポッドキャストや音声SNS全般を含めたいわゆる「音声メディア」にも改めて注目が集まっています。音声メディアを活用することで、従来のテキストや動画とは異なる形で、情報やエンターテインメントを届けることができます。

例えば、音声メディアを活用することで、視覚障害者や聴覚障害者など、文字や動画を理解することが難しい人にも、情報を届けることができます。また、移動中や家事をしているときなど、手が離せない状況でも、音声メディアを通じて情報を得ることができるため、注目が集まっています。

AIによる精度向上


AI(人工知能)は、音声DXを支える音声認識や器械による合成音声の出力をさらに発展させる上で、重要な役割を果たしています。

例えば、AIを活用することで、音声認識の精度を向上させ、音声合成の音質を向上させることができます。また、AIを活用することで、音声を分析し、ユーザーの感情や意図を理解することも今後さらに期待されています。



音声を活用したDX事例


ヤマト運輸「AIオペレーターによる対応」



ヤマト運輸ではAIによる自動音声対応を2021年4月から個人の顧客向けに本格的に開始しました。それまでは法人顧客向けにのみ展開されていたサービスですが、そのスピーディな対応が好評ということを受けて拡大されています。

導入前は混雑時にコールセンターに繋がるまで時間がかかることも少なくありませんでしたが、AIにより即座に一次対応ができるため大幅な待機時間の削減を実現しています。

NEC/日本テレビ「AI音声認識による自動字幕」




NECでは日本テレビと共同でAI音声認識による自動での字幕付与に関する実証実験を行っています。人の手による入力を効率化することは勿論ですが、従来の音声認識の精度をより高め、字幕内容をチェックする工数そのものを削減することが期待されています。

ニュースのような比較的聞き取りやすい番組は勿論ですが、今後はスポーツやバラエティ番組といった複数の音声が発生する番組でも正確な字幕を付与し、聴覚に障がいのある方やテレビの音声が聞き取りづらくなった人にも情報伝達できることが期待されます。

まとめ


「音声」とDXの関係性についてご紹介しました。
今回ご紹介した音声技術は、今後もさらに進化していくことが予想されます。音声とAI、そしてDXに関する取り組みと融合することで、ビジネスや社会のさまざまな場面で、新たな価値や体験を生み出すことが期待されています。

SHARE

トップに戻る