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「メタバース」がもたらす私たちの新しい生活様式

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メタバースががもたらす私たちの新しい生活の様式


コロナウィルスの流行に伴い、デジタル化が進み「VR」や「AR」などが私たちの生活に身近な存在になり、利用する機会も多く増えているかと思います。中でも最近、よくニュースでも耳にするようになった「メタバース」。名前は知っていても、まだまだその実態については知らない方も多いと思います。今回は、私たちに生活に今後大きく関わってくることが予想される「メタバース」についてお話したいと思います。

松井木ノ芽

松井木ノ芽

研究員 / 広報

調査概要

「メタバース」とは?


「メタバース」とは、“超越した、高次の”という意味である「Meta」と“領域”という意味を持つ「Universe」と掛け合わせた用語です。
作られた仮想空間の中で自分自身のアバターを通して、様々な非現実的な活動ができるようになることで、ビジネスシーンやエンターテインメントコンテンツで利用され始めています。
2020年に日本のシンガーソングライター、米津玄師が大人気バトルロイヤルゲーム『FORTNITE』 でバーチャルイベントを行い、世界中のプレイヤーが自分のアバターを通してライブに参加し、オフラインライブのような臨場感でイベントが大いな盛り上がりを見せました。※1
また、fecebookは「Horizon Workrooms」という、バーチャル空間でミーティングができるサービスの提供を開始しました。ノイズキャンセリング機能がついており、参加者の声は鮮明に聞こえ、対面でのミーティングに限りなく近いものとなってます。※2

ここで、「メタバース」と「VR」との違いは何なのか。という疑問が出てくるかもしれません。
「VR」とは、「Virtual Reality(バーチャル・リアリティー)」の略で、「仮想現実」とも呼ばれます。
専用のゴーグルなどを使って、非現実世界を体験できるため、デバイスやツールのことを指します。
一方「メタバース」は、オンライン上の仮想空間を指しており、VRは個人で体験するものに比べ、メタバースは複数の人々と同じ仮想空間上でコミュニケーションを取ることができる点に大きな違いがあると言えます。簡単に言い換えると「VR=手段。メタバース=空間」です。
新たな活動空間として存在する「メタバース」は多様な場面で活用ができます。リモート会議でも、従来のWEB通話では、資料や動画の共有までしかできなかったものを、より現実世界に近い環境で会議を行うことができ、ビジネスシーンだけではなく、コンサートなど様々なシーンでより質の高いコンテンツの共有を可能とします。


現在の課題は?


非現実世界でリアルな体験を可能とする「メタバース」ですが、私たち一般消費者が日常的に触れるためには、いくつか課題もあります。

①現実世界でのコミュニケーションを取る機会が減ってしまう。


オンライン上でのコミュニケーションが主流になると、直接顔を合わせて対面での会話が不得意とする人々も多くなる可能性が高まります。特に幼い時から仮想空間での生活に慣れてしまうと、社会性が欠けてしまうなど、道徳的な面で支障が出てくることが懸念されます。

②利用するハードルは高いということ。


ハードルは主に経済的要因と政治的要因の二つが考えられます。経済的要因(下図左)としては「メタバース」を使用する際に必要となる、VR機器の手配が難しく、対応可能なハイスペックなPCなども準備が必要です。また、機器が準備できていても操作や使用方法などを理解している人の補助が始めは必要になる場合もあります。その為、高齢の方や幼い子供の難しい操作は難しく、限定的な年齢層のみしか普及できません。いかに簡単かつシンプルなプラットフォームで一般消費者に提供できるかがポイントなるでしょう。
次に政治的要因(下図右)では、人権やプライバシー問題、名誉棄損などの倫理的な問題です。現状、SNSなどのインターネット上でも人権問題は多くあります。顔出し不要、匿名での活動が可能となる「メタバース」でも同様な問題が起きることが予想されます。規制や監視を厳格に行うなど私たちが安全に使用できる環境づくりは必要不可欠です。

メタバース説明図

「メタバース」がもたらす新しい生活様式とは?


「メタバース」には、課題もありますが、上手く使いこなすことができれば、私たちの生活をより豊かにする画期的なものであることは間違いないです。
ビジネスシーンでは、「メタバース」を使って、立体的なプロモーションを可能にし、従来のWEBアクティビティ以上の非現実的なビジネススタイルを確立することに役立ちます。アバターアイテムの開発など新たなビジネスチャンスを大幅に拡大していく企業も増えてくるでしょう。
大勢の人が集まるコンサートやスポーツ観戦なども、「メタバース」を活用することでオフラインに近い感覚で楽しむことができ、ソーシャルディスタンスを保ちながら、コストも大幅に抑えることも可能ですよね。現実世界と「メタバース」の距離が近くなり、自分のアバターを相棒のように扱う日も近いかもしれません。

今回、「メタバース」についての基本的な実態と懸念点、そして今後の展開についてお話しました。「メタバース」は、現実世界ではなく非現実世界における新たなコミュニケーションの場であり、上手く活用できれば、日常生活や様々なビジネスシーンの幅が広がり、質も上げることができます。しかし、多くの消費者に普及するために課題があり、解消していく必要があります。今後どんな企業がどんな風に取り入れていくのか、楽しみな世界だとご理解いただけていればうれしいです!
定量調査概要
※1:出展元FORTNITE公式HP 米津玄師 ライブ告知広告,
https://www.epicgames.com/fortnite/ja/news/kenshi-yonezu-at-party-royale

※2:出展元 meta社 「Horizon Workrooms」を発表:リモートでの共同作業を再構築 https://about.fb.com/ja/news/2021/08/horizon-workrooms/

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