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『フォートナイト』メタバースとしての強みとは?

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2017年にEpic Gamesからリリースされたバトルロイヤルゲーム『Fortnite』は、月間アクティブユーザーが7000万人を超える人気ゲームです(2023年3月時点の発表)。ユーザーは全世界で5億人を超えると言われており、人気ゲームとしてだけではなく現在は世界最大級のメタバースプラットフォームへと進化を遂げています。

今回の記事ではこのフォートナイトをゲームという視点から少し広げて、メタバースのプラットフォームという視点でその特徴や強みをご紹介していきます。

鈴木脩一

鈴木脩一

研究員/広報

調査概要

ゲームとしてのフォートナイト


まず前提としてフォートナイトは「バトルロイヤルゲーム」というジャンルのゲームとしてリリースされました。オンラインで繋がった100名のプレイヤーが、フィールドに落ちてある武器を使用して、最後の一人になるまで戦う…というのが基本的なルールです。
このバトルロイヤルゲームは現在人気を博しているゲームジャンルの一つですが、フォートナイトではフィールドにある素材を組み合わせて自分で建物を作ったりして戦いを有利に進める要素なども特徴です。
さらにチームで協力して戦うモードや、人気の映画やアニメとタイアップしたイベントも定期的に行われており常に新しい遊び方が提供されています。



圧倒的なユーザー基盤と多彩な収益化モデル


フォートナイトは現在地域を問わず幅広い年齢層のユーザーを魅了し、熱狂的なファンを獲得しています。ゲームに限らず、1オンラインサービスとしてみても圧倒的なユーザー数とその活発さは、ブランディングやプロモーションを目的とした企業とって大きな魅力をもったプラットフォームの一つとなります。


2023年12月には渋谷の商業施設「SHIBUYA109」が、109そのものをフィールドに再現して話題になりました。実際の建物と同様に壁面に広告枠を展開しており、第一弾としてカシオ計算機「G-SHOCK」の広告が掲載されていました。

フォートナイトの中にはゲーム内で課金ができるシステムやバーチャル空間を活用したイベント開催・空間広告が展開できるシステムなど、ビジネスを展開するうえで豊富な選択肢があることも魅力です。

オリジナリティを活かしてリアルとバーチャルの融合


フォートナイトは運営側だけでなくユーザーや外部の企業が、ゲーム内のコンテンツを作成できるプラットフォームです。特に先程の109の事例にもあるように、プレイヤーが実際に遊ぶことができるフィールドを作成してPRする企業や団体も増えています。



2023年に放送開始された戦隊シリーズ『王様戦隊キングオージャー』では劇中に登場する建物をベースにしたフィールドを公開して、特撮ファンからゲームファンにもリーチするプロモーションを展開しています。



さらに、地域の魅力を広げるためのフォートナイトの活用も進められています。和歌山市の協力の元で「和歌山城」を再現したフィールドが公開され、リアルなイベントとの連動した施策も行われました。このように、バーチャル空間での体験をリアルに繋げることで、顧客体験向上、マーケティングなどに活用でき、より深い顧客エンゲージメントの構築を実現します。

まとめ:メタバース市場におけるフォートナイトの役割


メタバース市場そのものは今後さらに成長していくと予想されており、フォートナイトはその主要なプラットフォームの一つとして存在感を増していくと見られています。特に若年層のユーザーは早い段階からメタバースと特に認識せず慣れ親しんでいるということもあり、デファクト・スタンダードとなりうる可能性を秘めています。

企業にとってもフォートナイトとそこで行われている様々な施策が、メタバース市場を見据えた際に重要になってきます。


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